化学物質過敏症の方へ

健康に配慮した住宅とは違う

化学物質過敏症の方の住まいは、健康に配慮された住まいとは違います。現在、「健康に配慮した」という住まいには2通りあります。一つは、内装に自然素材を使用し、漆喰や無垢の木で仕上げた家。もう一つは、シックハウス法に法ったF☆☆☆☆(エフフォースター)の合板フローリング等を使用した家です。
このF☆☆☆☆は、シックハウス症候群や化学物質過敏症を発症しやすい化学物質、ホルムアルデヒドの放散量を表した基準で、F☆☆☆☆でもホルムアルデヒドが含有していないわけでなく、ホルムアルデヒドの変わりに違う化学物質を使用しているため、住んで何年か経つとシックハウス症候群、化学物質過敏症を発症する可能性があります。
もちろんすでに発症してしまった方は、このような家に住まうことはできません。また、一つ目にあげた自然素材を使用した家も、下地や壁の中がどのようになっているかで、室内への微量な化学物質が流入する恐れがあるので、化学物質過敏症の方には不向きだと思います。

自然素材でも合わない場合がある

自然素材にも二通りあります。自然素材だけれど、何かしらの化学物質が使用してあるもの。
例えば、漆喰だけれども接着剤が入っている。無垢のフローリングでも保管時に薬剤がかけられているなど、見た目には、自然素材でも少し化学物質が入っているもの。もう一つは、本当の自然素材です。ただし、針葉樹から出来ている板材等は、多くの揮発物質を出しているため、化学物質過敏症の方には、少し強すぎて具合が悪くなる場合があります。いくら自然素材と言っても使用する前は、建材検査をする必要があります。

室内空気を変えれば、回復に向かう道筋ができる可能性がある

化学物質過敏症の方は、食物に無農薬や無添加のものをすごくシビアに選ばれて摂取されています。ところが空気はいかがでしょうか?
室外の柔軟剤や排気ガスなどには、大きく反応するので、なるべく窓を開けないようにされている方が多くいらっしゃいます。でも室内の空気は、安全なのですか?
無農薬、無添加の食物を摂取している方でも、室内を見まわすと、化学物質を含んだ合板フローリングやビニールクロスの部屋にお住まいになっている方が多くいらっしゃいます。成人の一日の食物摂取量は約2㎏。空気の摂取量は、6~8畳の部屋と同じ量を吸引します。その中に化学物質が多く含まれていたならば、食物に気を使っても、なかなか回復の道に進めません。もちろん人によっては、それだけで回復される方もいらっしゃいます。ただ、気を使っていてもなかなか回復の道に進めない方は、室内の環境を考えた方が良いと思います。体に入ってくる化学物質を極力少なくしていけば、回復の道は開けていきます。
症状の重さや発症の原因でもちろん個人差はありますが、私もそれを行うことでかなり回復をした経験があるので、ここで申し上げることができます。